海外向けの文書はレターヘッドが必須。日本で言えば、レターヘッドは社印のようなもの。
日本では「ビジネスは名刺交換から始まる」という言葉があるようですが、同時に不要だと思うビジネスマナーランキング1位に名刺交換の所作が君臨しているように、細かなルールが多くて煩わしいものでもあります。近年はオンライン商談も一般的になり、名刺文化は消えるのではないかとも言われていますね。例えば欧米では以前より名刺は「連絡先情報が記載されている紙切れ」程度の扱いでさほど重要視されていなかったようです。日本と海外のビジネスルールの違いは興味深いですね。
今回インターリンク社長は日本ではあまり意識されない「レターヘッド」の海外における重要性について取り上げました。
海外向けの文書はレターヘッドが必須。日本で言えば、レターヘッドは社印のようなもの。
レターヘッド、ってありますよね。
文書の上部に会社名、ロゴ、連絡先などがカッコ良く書かれているものです。
今回は、レターヘッドが海外では日本人が思ってる以上に重要だ、というお話です。
ゴンベエドメインでは、「.ai」、「.cn」、「.tw」、「.ee」、「.sg」、「.io」など、世界中のccTLD(国別コードトップレベルドメイン)598種類を含む、全1,060種類以上のドメイン名を取り扱っています。
その中で日本企業が運営する、登録が一般向けにオープンとなっているトップレベルドメインは、実は、5社11ドメインしかありません。
つまり、.jpドメイン以外は、ほとんど海外のレジストリとのやりとりになります。
上にあげた.jp以外のドメインはgTLDと呼ばれるもので、各種手続きは、ICANNのルールに則っているため、多少の違いはあっても、そんなに大きな差はありません。
それに対して、ccTLD(国別トップレベルドメイン)と呼ばれる、国やエリアに割当られているドメインは、個別に規則を作って運営しているため、ちょっとした変更、たとえば、電話番号の変更なども、結構やっかいだったりします。
(最も簡単な見分け方は、ccTLDは.jpのように2文字、3文字以上はgTLDです。)
書面でのやりとりが必要なccTLDも多くあり(書面と言っても添付ファイルで良い場合もあります)、その際、レターヘッドがないと受け付けてもらえないことがよくあります。
レターヘッドなんて、誰でも作ろうと思えば作れるし、なんでこんなもので拒絶されるのか?と私も最初は思いました。
でも、よく考えてみると、印鑑だって、作ろうと思えば誰でも作れますよね。
私たちは、ビジネス文書はA4の再生紙に印刷する、というように思っていますが、歴史的には海外では質の良い紙に、レターヘッドにエンボス加工するなど凝った作りにするのが、ある意味で会社のステータスを表していたわけです。
元々、印鑑も、リアルな文書で使われていたものです。そして、立派な印鑑だったり家紋のようなものが入っていると立派な会社だと思ったわけです。レターヘッドもまさにそうで、その習慣がネット時代になっても残っていると言えます。添付で文書を送ってくれ、という時にも、日本だと社印がないと無効になったりして、それには違和感を感じないですよね。同様に、海外だとレターヘッドがないと無効になってしまうのだと思います。