【悲報】シリコンバレーIT企業の「タダ飯」がなくなるかも?!
まだインターリンクが完全在宅勤務になる前、池袋サンシャイン60にオフィスがありました。ある時隣の席の同僚がいつになく真剣に資料を見つめ蛍光ペンでチェックを入れているので何かなと思いチラッと覗いてみると、サンシャインの社員食堂から配られる一ヶ月分の献立表でした。チェックしたランチをモチベーションに同僚は日々頑張っていたのかもしれません。そのくらい従業員にとってランチは重要です。
シリコンバレーなどにある大手IT企業では社食が24時間いつでも無料で食べられることが話題になった時期がありました。なぜそのような仕組みになり、どのようなメリット・デメリットがあるのか、2018年当時のインターリンク社長ブログをご紹介します。
【悲報】シリコンバレーIT企業の「タダ飯」がなくなるかも?!
Cafeteria カフェテリア
という英単語が社員食堂を意味することを50過ぎまで知りませんでした。
さて、その Cafeteria (=社食)で、豪華な食事が24時間いつでも食べられるのが、シリコンバレーのイケてるIT企業というイメージでしたが、サンフランシスコベイエリアでは、「無料のCafeteriaを認めない」という方向になりつつあります。
記事によれば、Facebookのマウンテンビュー新社屋において無料の社食が認められなかったとか、今後もそういう規制が出てきそうだとのこと。
たしかに、受け入れ地域からしたら、せっかく新しい会社が来るのだから、地域の飲食店にメリットが欲しいだろうなあと思います。
元々は、
シリコンバレーは田舎で周囲に飲食店が少なく、車で食事に行って帰ってくると、かなりの時間のロスになる
という理由で社食があるのが普通だったのですが、無料化は、Googleなど、ネットバブル以降の会社がはじめたように思います。
新興のネット企業は、
無料の社食という福利厚生で人を呼びたいとか、
新興ゆえにオーバーワークになりがちで、夜中まで働くエンジニアも多く、そういう人でもすぐ食べられるように、
というような目的があったのだろうと推測します。
一方で、歴史のある会社、たとえば、Apple社やMicrosoft社の社食は有料です。
そして、我が国では、一部の企業で無料を打ち出していますが、いろいろ面倒なこともあります。
たとえば、食事を提供するということは、①現物給与として提供するか、②経費にならない費用として、提供するかになると思いますが、
①現物給与だとしたら、給与明細に記載が必要で、Aさんはいくら分食べたか、Bさんはいくら分食べたか、など人によって異なる数字を算出しなければなりません。(平均させてしまうことも可能ですが、それはそれで、たくさん利用している人とあまり利用していない人を同じに扱うのは不公平になります)
②会社が経費として落とさないとなると、1000円の税引前利益に税金が約400円なので、
1000円(税引前利益)ー 400円(税金) = 600円
ということで、会社的には1000円かけて600円の食事しか出せません。
だったら、1000円を給料として社員に渡せばいいのでは?という考えも当然あります。
ということで、やはり受益者負担の原則を考えると、AppleやMicrosoftなど老舗企業がやっている、有料というのが正しい気がしますが、シリコンバレーの新興IT企業に必ずあったと言っても過言ではない「無料のCafeteria」がなくなったりしたら、とてもさみしいと感じますが、これも時代の流れでしょうか。
2013年にGoogleの通勤バスが襲撃され、今年2018年はAppleとGoogleの通勤バスが襲撃されました。
格差問題から、IT企業に対する世間の目は厳しくなっています。この件も無関係とは思えません。